木工How-to 中級者編

【ホールソーより楽で正確できれい】配線の貫通穴をトリマーで開ける方法

トリマー 貫通 ホールソー

「PCデスクをDIYで作りたい」

「子供のために勉強机を作ってあげたい」

などDIY好きの方ならPCデスクや机などをDIYで作ってみたいと思うことはあるはずです。

 

私もツイッターで以前紹介しましたが、会社の工場で加工ミスで破棄寸前の木製の玄関ドアを持ち帰り、リメイクしてPCデスクにするというDIYを行いました。

 

そして、加工や塗装をして完成したのが下のこのようなPCデスクです。

PCデスク

このPCデスクの天板にも使った加工の方法で、トリマーを利用した配線の穴の貫通のやり方に関して紹介していこうと思います。

↓の記事で玄関ドアをリメイクしてPCデスクの天板にした内容がまとめられています。

よろしければ一緒に見てみてください。

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穴の貫通といえばドリルや大きい穴の場合はホールソーという専用の工具を電動ドリルなどに取り付けて行いますが、これが非常に大変……

しかし、この穴あけ加工何と!

トリマーを利用すれば楽に、そしてまっすぐきれいな穴を開けることができまるんです。

なので、今回はトリマーを利用した大きな穴の貫通の方法を記事にしてみました。

 

私の今までの木工作品やDIYの作品一覧が下の記事で見ることができます。

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通常のホールソー使って配線穴を開けると…

配線の貫通させる穴など、ある程度大きな穴を開けるときに使用する工具がホールソーという専用の工具になります。

このホールソーを使用すれば大きな穴を貫通して開けることができるので、よく木材を扱うDIYでもテーブルやデスクの天板の配線用の穴あけで使用するのではないでしょうか?

 

しかし、このホールソで穴を開けようとすると欠点があります。

  • 大きな穴を開けるため力のある電動ドリルやインパクトドライバーが必要
  • 穴が大きいと負荷が大きいので電動ドリルを抑える力がいる
  • どうしても若干のズレや斜めに貫通したりと施工誤差が出る
  • 切り抜いた木くずの処理が手間

ようはホールソーを使用するときは電動工具に負荷が掛かるので力のある電動工具でないとモーターがすぐに壊れてしまいます。

また、まっすぐ真下といってもドリルが材料に対して侵入していく誤差がどうしてもあり、真下には開けることは難しいです。

そして、ホールソーを実際に使用したことがある人なら分かると思いますが、穴を開けるときにホールソーの中に残る木くずの処理がめんどくさい。

だからこそ、今回はよりきれいにまっすぐ下にかつ、楽に開けれる方法をご紹介します。

 

トリマーを利用すれば、簡単にきれいに配線穴を開けることができる

ここからが本題ですが、トリマー を利用すればホールソーだけで開けるよりまっすぐ正確に配線の穴を開けることができます。

方法をまず手順に沿って紹介するとこんな感じです。

  1. 端材などの合板にホールソーで穴を開ける
  2. 穴を開ける位置に穴を開けた合板を固定する
  3. 合板をガイドにしてトリマーで穴を掘っていく

この手順で進めていくことでホールソーよりも電動工具に負荷を掛けずにきれいに真下に穴を開けることができます。

では実際にやってみましょう。

1.合板にホールソーで穴を開ける

トリマーといいながら最初だけホールソーを使用します。

これはトリマーで使用する型取りとしてだけ使用します。

なので、合板に穴をあけるだけです。

合板の厚さぐらいなら力のないドリルでも穴を開けることができます。

 

2.配線の穴を開ける位置に穴を開けた合板を固定する

合板に穴を開けたら、合板をクランプなどで固定をしましょう。

この時に合板が動いてしまうと穴がズレてしまうのでしっかりと固定をしましょう。

できればクランプは1点よりも2点止めで固定をした方がいいです。

 

3.合板をガイドにしてトリマーで穴を掘っていく

それでは実際に穴をトリマーであけていきますが、その前に使用するビットをご紹介します。

配線の穴を開けるのに使用するビットはガイドベアリング付ストレートビットというビットです。

これは下に刃が付いて上にガイド用のベアリングが付いています。

このビットを使用することでガイド用のベアリングが合板の型取った穴の形に当たり型に合わせて穴を開けることができるということです。

そして、このビットはある程度穴を掘り進めれば型板の合板は外しても掘り進んだ穴が型板代わりになるので途中から外してしまって問題ありません。

ちなみに、ホールソーで開ける際は貫通するときに当て板がないと貫通した時に材料が欠けてしまったりしますが、トリマーの場合は当て板をしなくても材料が欠けることはほぼありません。

なので、トリマーで穴を開ける際は当て板を付けなくても大丈夫です。

 

4.最後にサンドペーパーで中をきれいに処理する

トリマーで削ると結構きれいに掘ることができていると思います。

ですが、仕上げにサンドペーパーで細かいバリなどを処理するとよりきれいな仕上がりになります。

更にワンランク上のテクニック

せっかくトリマーを使用しているのでこのトリマーを使ってよりワンランク上の仕上がりになるように加工をしましょう。

それは、このビットを使用して加工します。

以前の記事でも紹介しましたが、これはコロ付きのボーズ面(丸面)ビットです。

これを使用すると角をきれいに丸面に取ることができます。

トリマーにこのビットを取り付けて穴の中に差し込んでぐるりと穴の縁を面取りしましょう。

そしたらまた、面取りしたところを軽くサンドペーパーで仕上げましょう。

 

先ほどはただ穴を開けただけですが、面を取ることでより配線出し入れがしやすくなり、自然な感じに仕上げることができました。

これはサンドペーパーを手に持ちゴシゴシ削ってもできますが、きれいな丸面はトリマーでないと取ることができません。

 

トリマーで穴を開けるなら一緒にやっておきたい面取り加工です。

 

配線の穴をホールソーよりきれいにトリマーで開ける方法:まとめ

というわけで今回はホールソーよりもきれいに配線穴を開ける方法をトリマーを使用してご紹介しました。

ホールソーでガガガガガと開けることもできますが、電動工具への負荷や精度を考えたらトリマーを使用した方が楽にきれいに加工ができます。

ガイドベアリング付ストレートビットというビットは必要ですが、このビットはこの穴開け以外にもいろいろと使用できるので1本持っていてもいいビットです。

また別の記事でこのビットを紹介しようと思います。